“ＡはＢである”と書く人もいれば、“ＡはＢではない”と説く人もいる。
正誤はあるかもしれないが、それでもどちらも受け入れてくれる多様性こそが、本というものの本質だと思う。
何気なく手に取った本が、これまでの先入観とか思い込みを溶かしてくれ、自分自身を拡張させてくれるきっかけとなったりする。

本という「知」の多様性の縮図は、きっと私たちにそんな可能性を与えてくれる。

名古屋における喫茶という文化。
東京と大阪の中間にあり、それぞれの文化を行き来しながら独自の喫茶文化を育んできた。
様々なスタイルの喫茶やカフェが軒を連ね、
どんなシーンも、どんな趣味も、どんな偏愛でも受け入れてくれる、喫茶という存在。

これもまた「文化」の多様性の縮図なんて曲解したくなる。

ここで過ごす時間を通じて偶発的な出会いが生まれ、会話から新たなカルチャーや、新たな事業が興ることもある。
なにかの起点や人々の「居場所」としての喫茶文化。
これまでの喫茶文化に敬意を表し、過去を紐解きながらも、
喫茶文化と「文化を喫する」文喫が本と喫茶を通じて、
またここから新たな文化を形成できる場になれるのではないか。

本との出会いの場は、カラフルで自由であっていい。
本来違う用途で使われる道具達が、ちょっと見立てを変えることで本を生き生きと引き立てる什器に生まれ変わり、知的好奇心を刺激して奥へ奥へと本の世界に導いてくれます。
本を通じた体験、違う視点や発想、新たな気づきや深い知識の習得。本の世界への入口として、わくわくするような空間を目指しました。

本との関係性は、その時々で変化する。静かな空間で集中し本の世界に没頭したい時、ＰＣを並べて調べものをしたい時、友人と本を広げて語らい、旅行の計画をたてる時。有料エリアに足を踏み入れると、そこには本と向き合うためのさまざまな空間が立ち現れます。
各ゾーンを行き来して気の向くままにお気に入りの場所を見つけ、本と過ごす時間を味わってください。

一人で本とゆっくりと向き合える、書斎のような空間。珈琲を片手に一日中、本の世界に浸れるお部屋です。贅沢に流れる時間をゆったりとお楽しみください。

友人と会話をしながら本を楽しめる、どこか懐かしい雰囲気の喫茶空間。喫茶カウンターでは「文喫 栄」でしか味わえない喫茶メニューをご注文いただけます。待ち合わせやお買い物の休憩にもぴったりな憩いの場で、お食事やお喋りをお楽しみください。

久屋大通公園が一望できる、開放的なカフェ空間。小上がり席で親子で絵本を読んだり、アート本を大きく広げたりして、のびのびとお過ごしください。

本を傍らに集中とリラックスの時間をお過ごしいただけます。仕事のアイデアを本に求めてみたり、勉強の息抜きに漫画を読んでみたりと、本との出会いによって作業が捗る、お仕事や勉強に最適な空間です。
全席に電源と、打ち合わせにも対応可能な会議室スペース、個室ブースも完備。

スタンダードな喫茶メニュー、カレー、ナポリタン、サンドウィッチを独自の解釈を加えてメニューを考えました。

喫茶 セントラルサニーに構えるフリー喫茶カウンターでは３種類の珈琲、紅茶ハーブティー、レモネードをご用意。
おかわり自由、どの有料エリアでも、ご自由に。
無料だからこそお金を気にせずいろいろなシーンやその時の気分でこだわりの紅茶や珈琲を飲み比べいただけます。

有料エリア入口の右側にあるステンドグラスは愛知県岡崎市にある『中日ステンドアート』さまに制作いただきました。
今回は名古屋にちなんだ料理たちをデザインに落とし込み、絶妙なエビフライの茶色のバリエーションなどガラスの選定に試行錯誤。プリンのカラメル部分は現地で何度もやり直し完成したオリジナルのステンドグラス。
このサイズ感では最大規模の２９９枚のガラスを使い、ガラスの種類も細かいパーツなどはデッドストック品から切り出し、50種類以上を使ったここでしか見られないステンドグラスで皆様をお迎えいたします。

Ｂゾーンを象徴する柱のタイルは愛知の常滑に工場を構える水野製陶園さまにご依頼しました。
タイルは全て手作業で切り出し、一つとして同じ形がありません。色を決める釉薬もかけ方や気温の変化により、一枚一枚が違った表情を見せてくれます。
文喫の有料エリアでは３万冊を超える本が全て一冊ずつ用意されています。
お気に入りの一冊を探すように、お気に入りの表情のタイルを見つけてみてください。

店舗名：文喫 栄
オープン日：2024年4月23日
住所：愛知県名古屋市中区栄4 丁目1 番1 号　中日ビル2F
営業時間：店舗・飲食　7:30～ 21:00（L.O. 20:00）
営業時間：物販　10:00～ 20:00
※定休日 中日ビル休館日に準ずる
諸般の事情により、営業時間が変更になる場合がございます
席数 162席（有料エリア内 152 席）