2020年、コロナ禍における来店客の減少を受け和歌山県アロチのスナック「クワトロ」が新規事業として立ち上げたお菓子ブランド「an and an」。
地元製餡所の餡子を使いたいというご要望をいただき、Smilesにて企画〜商品開発、ロゴデザイン、パッケージデザインなどを手掛けました。

そうして生まれた商品 “あんバタースコーンサンド” が各地の百貨店催事を巡る中で注目を集め、JR東京駅構内のグランスタ東京に初の常設店を構えることに。
「グランスタ東京にスナッククワトロの2号店をつくる！」というコンセプトの元、商品開発、ビジュアル開発、パッケージ・SPツールデザイン、空間デザインほか出店サポート、PRサポートを担当しました。

グランスタ東京出店に向けて課された課題は、
定番の”あんバタースコーンサンド”、”あんバターサブレサンド”に加えて
新たに常温商品を開発すること。

検討にあたり、まずスナックとは何かを考えました。
「スナックはお酒をはさんで人と人とが交流する場」
そこでは、ちょっとした手作りのおつまみや市販のお菓子
=チャームを添える文化があります。
そんなチャームに注目〜再解釈をし、
お酒に合う”おつまみクッキー”や地のものを使った”ラスク”を開発しました。

小さなお菓子が会話を生むシーンを想像してつくった新メニューです。

新店舗用のビジュアルでは
「クワトロ」があるアロチを舞台に、スナックの常連を主人公に見立て、
「人間模様 / であい ひとり わかれ」を表現しました。

ショッパーにはアロチの夜の街の写真を。
パッケージにはクワトロ店内で語らうママと常連の写真を。
そのパッケージにクワトロスタッフの気持ちがこもったお菓子を詰めこみ、
アロチの夜の街にクワトロや人々、たくさんの気持ちが包まれているという
入れ子構造を意識して擬えました。

店舗スタッフが着用するスカーフもデザイン。

スナック「クワトロ」のカウンターの小口の形を
そのまま店舗の什器にも採用。
スナックでカウンターに座って肘をついたときの
優しい手触りが伝わるよう再現しました。

立ち上がり部分は、多くの人が”スナック”と聞いてイメージする
ベルベットのチェスターフィールドで仕上げを。
物販区画ではあまり見ない異質な意匠で、環境に埋没しないデザインにしています。

〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1
JR東日本 東京駅構内B1F 銀の鈴エリア

[営業時間] 8:00~22:00（月～土）/ 8:00~21:00（日・祝日）
※翌日が祝日の場合は、22:00まで営業