日本商工会議所のオフィシャルサイトは会員、事業者、全国の商工会議所、官公庁、自治体関係者など、多種多様なユーザーに利用されています。また、同団体の活動は多岐にわたるため本プロジェクトでは“誰に何を届けるか”を検討することから始めました。WEBサイト制作に入る前にワークショップを実施。参加メンバーの「やりたいこと」を軸に議論を進め、WEBサイトのビジョンを探しました。

WEBサイトのビジョンに基づいて目的とターゲットを設定。一般事業者を最優先のターゲットとしました。
これまでは発信者側の視点で発信していた情報を、もう一度ユーザー側の視点で見直してみると、TOPページで伝えるべき情報の優先順位が変わってきます。本サイトでは一般事業者が最も関心の高い、商工会議所が提供する支援メニューを最優先に置きました。

支援メニューの下には最寄りの商工会議所を検索できるよう「商工会議所検索ページ」への動線を設けています。日本商工会議所の活動はあえて優先順位を下げ、最後に、関係者やリピーターをターゲットとしたニュースのコンテンツを配置しました。

ユーザーファーストの考えを貫いてサイトの構成を検討した結果、コンテンツは大きな変更をせず、TOPページからの動線を改修する方針としました。主要コンテンツは大きく変わらないものの、ユーザー視点に則って動線を設計すると、サイトツリーは大きく変わりました。

本サイトでは全国の商工会議所から届くニュースや官公庁のニュースをほぼ毎日配信しています。過去に掲載されたニュースを遡るとその数なんと10000ページ超。過去のニュースを再度細かく見直し、カテゴリーを再整理しました。これまではタイムラインに沿ったニュース配信形式でしたが、テーマごとに情報をみられる構成へと変更しました。

日本商工会議所は地域と企業の応援団。全国の中小企業を後方から支援する団体です。コミュニケーションは柔らかく、間口を広くとり、幅広い来訪者に親しみを感じてもらえるようなデザインとしました。奇をてらわないベースのデザインに、ポップなアイコンとイラストでアクセントをつけています。

本サイトの運用には団体内の複数部署が関わるため、誰でも新規にページを追加したり、改修したりできるようデザイン上のルールを設計しました。カラースキームやフォントの使い方等を資料化して納品。運用段階でもつまづくことがないようバリアフリーな設計を目指しました。